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【感想】「ゼノブレイド Definitive Edition」クリア!感想など

 艦これのイベントがあってずいぶん空いてしまいましたが、「ゼノブレイド Definitive Edition」クリアしました!もちろん後日談の「つながる未来」もクリア。長年待ち望んでいたタイトルをクリアしたので、感想を述べていきます。いつもどおり、大きなネタバレはなしでいきます。

プレイの概要

 プレイ時間は約60時間(「つながる未来」は加えて約11時間)でクリア。オリジナル版の初プレイも同じかそれより少し長いくらいだったと思うが、クエストを出来る限りクリアしてから先に進んだりしたにもかかわらず、オリジナル版よりも若干クリア時間が短くなっている。これは戦闘システムを理解しているためサクサク進んでいるのと、ロード時間が少し短くなっているのが効いているのかもしれない。

私とゼノブレイド

 いつものごとく、感想に入る前にゼノブレイドシリーズのプレイ遍歴から書いていこう(読み飛ばしてもらっても大丈夫です)。
 初代ゼノブレイドはまだ仮タイトルであった「MONADO -Beginning of the World-」の頃から注目していた。あのときはコアゲーマー向けタイトルとして「ラストストーリー」「メトロイド Other M」とセットで扱われていた記憶があって、「ラストストーリー」は実際に購入した(「ラストストーリー」のリマスターも待ってます)。もう10年前のことなので、RPGが嫌いだった自分がどうして注目したのか、購入するに至ったのかは覚えていないが、発売日に購入したことは覚えている。
 そう、10年前の私はRPGが嫌いだった。10年前の私にとってはRPG=ポケモンだったが、ポケモンの全てが嫌いだったわけではない。つまるところ、ポケモンとのランダムエンカウント制とコマンド制のバトルがまどろっこしくてやってられなかったのだ。ランダムエンカウントは出てきてほしいときになかなか出会えず、出会いたくないときに敵が出てくる。(少なくとも10年前の私にとっては)コマンド制のバトルは単調で、ジムリーダーが現れるたびにレベル上げを強いられた。バトルがつまらないのに、レベル上げが楽しいはずがない。そうして私は一時期ポケモンを離れた(対人戦が楽しくて復帰するのはまた別の話)。ゼルダやマリオのほうが楽しかったのである。
 
 ところが、ゼノブレイドはどうだろうか。広大なフィールドは3Dで描かれ、フィールドにはまるで本当に生息しているようにモンスターが描写され、モンスターにターゲットを合わせたらシームレスに戦闘に突入していく。戦局は1秒ごとに変化し、ときには敵を引きつけ防御し、時には敵の背後をつき大ダメージを与えることができる。不利な地形で戦えば高所からの落下や地形ダメージがある。戦闘をしていると別のモンスターが乱入してくる。高レベルのモンスターに気付かれないように慎重に移動する・・・これまでのRPGでは得られない経験だった。私はドハマリした。なぜゼノブレイドを手にとったかはわからない。が、手にとって大正解だったどころか、自分のゲーム人生を変える一本だった。これ以上の感想は後述するが、これをきっかけにゼノブレイドシリーズは毎作買っていくことになる。
 
 「ゼノブレイドクロス」はそんな私の期待も大きかったのだが、正直に言えば最後までクリアできなかった。ストーリーの進行にレベルを上げる必要があった(必要レベルに達していないとストーリーを進めることができない)ためである。これは自分でも面倒くさい点なのだが、敵が強くてレベル上げをするのはまだ苦ではなかった。ただ挑めもしないのが苦痛であった。結果として、超広大なオープンワールドやロボットで飛び回る快感はあったものの、途中で投げてしまうことになった。
(new 3DS版ゼノブレイドも購入はしたが割愛する)
 
 なので「ゼノブレイド2」は期待と不安が入り混じっていたが、不安など軽々と吹き飛ばし、「ゼノブレイド」より進化したグラフィックと熱いストーリー、演出の妙、魅力的なキャラクターもあって、大満足する出来であった。特に「黄金の国イーラ」については感想記事も書いたのでよければご一読いただきたい。

ゼノブレイド Definitive Editionについて

 前置きが長くなってしまったが、Definitive Edition(以下、DE版)の話である。一言で感想を述べると「快適に、美しくなったゼノブレイド」である。もともとゲーム内容は一級品で、これが本当に10年前のゲームなのかと驚かされる場面が多かった(特にカットシーンの演出は今見ても鳥肌間違いなし)。そんな「神ゲー」のグラフィックが一新され、UIが強化され・・・と2020年水準のゲームになるんだから面白くないわけがない。
 記事は長くなってしまうが、一つ一つ振り返っていこう。

解像度で問題はあるものの、十分に美しいグラフィック

 まず、シュルクたち主人公パーティのグラフィックは一新された。個人的には特に女性陣のモデリングのかわいさにはため息しか出ない。
ヒロインのフィオルン。めっちゃかわいい。
 その他のキャラクターやフィールドのモデリングに変更はないが、テクスチャーが高解像度化され、HDテレビに出力しても問題ないレベルになっている。ただし、レンダリング解像度はTVモードで720pとギリギリHDを名乗れるレベルであり、2020年の水準であるかといわれると厳しいところだ。ニンテンドースイッチの限界かもしれないが、2020年に販売するならフルHDで動かしてほしかったところではある。
装備を変えるとカットシーンでも反映される。いろいろな組み合わせを楽しもう
 しかし実際にプレイすると解像度が気になったのは主人公たちからカメラを大きく引いて遠景を映したときくらいで、主人公たちが活躍するカットシーンでは一新されたモデリングのおかげでめちゃくちゃ綺麗に見える。カットシーンの演出はオリジナル版でも最高だったが、モデリングが変わったのでさらに一段飛躍しているといっても過言ではない。


フィールドの美しさはDE版でも相変わらず。かつてオリジナル版を遊んだプレイヤーも、ニンテンドースイッチで面白いゲームを探している幸運なプレイヤーも、美しくなったモデリングやフィールドのグラフィックを楽しめるだろう。

装備をムービー映えさせられる「ファッション装備」

 遊んでいてとてもよかったのは実際の装備に関わらず見た目を好きな装備にできる「ファッション装備」だ。オリジナル版を遊んでいる方ならわかるが、ラインは終盤になるともはや機神兵のような見た目になるし、ダンバンさんはだいたい"粋"な格好をするようになる。これを好きな見た目にできるのはいかにもカットシーン映えする。
 実際に私はフィールドごとにゆかりのある装備で見た目を統一させて楽しんでいた。ゼノブレイドの装備は非常に多くの種類のグラフィックが用意されている(しかもキャラクターごとに異なる!)ので、オリジナル版の良さを活かすいい改善点だと思う。
ちなみにこれはパーティをマクナ装備で統一している

生演奏になったBGM

 BGMについて語るのは難しいので、まずは公式サイトを見てくるのがいいだろう。試聴もできるよ。
 原曲の良さはそれこそ何度も語られているわけだが、DE版では一部の楽曲がアレンジされている。気づいた範囲で変わっているのは、
・(おそらく)全てのフィールド曲
・(おそらく)ほぼ全ての通常戦闘曲、ボス戦闘曲、ユニーク戦闘曲
・イベント曲の「敵との対峙」
雰囲気もだいぶ違う(特に弦楽器とコーラスが目立つ印象)わけだが、いつでもオリジナル版の音源に戻せるのも良い点だ。

めちゃくちゃ便利になったクエストUI


 これはオリジナル版を遊んでいた方に朗報なのだが、今作はクエスト周りのUIがめちゃくちゃ便利になっている。例えば上のスクリーンショット。とんでもない数の「!」マークがうかんでいるが、これはランダムでアイテムが拾える青い玉(わかってくれ)のうち、クエストに必要なものがポップしている箇所を示している。つまり、もう化石サルを探して延々と歩き回る必要はない。マップに映し出された場所に向かえばそれで確実に手に入るのである。とにかく面倒くさがりな自分にとっては最高の機能で、なんとこの面倒くさがりな僕がほぼ全てのサイドクエストをクリアする(一部レベル上げが必要な終盤はやめました・・・)という自分史に残る偉業を成し遂げている。ちなみに「つながる未来」は全部クリアした。この改修をしてくれたモノリスソフトには心からお礼を言いたい。
 なお不満点もある。たとえば上述したマップ上への表示はクエストで必要な場合のみで、コロニー6の復興やコレペディアで設定する際には使用できない。これも表示できるようにしてほしかった。

それ以外の箇所もいくつか変更されているが、長くなってしまうので割愛させていただこう。また、原作の魅力には触れられていないが、それについては未だに名文だと信じている、オリジナル版のレビュー記事へのリンクを貼っておこう。

ファンが待ち望んでいた理想のJRPGがやっと現われたのか?「ゼノブレイド」
このディスクの中には“地球”が入っていると思って欲しい。省略されたワールドではない。1歩1歩、歩ける世界。アメリカ出身のオープンワールドRPGにJRPGならではの魅力を足した感じだ。しかも、ロードなしでどこへでもワープできる機能のお陰で、同じ長距離を何度も歩くことから生じるストレスが、一切なくなる。すごい。すごい。すごい。このゲームをプレイしないのは、あまりにももったいない!

 

 10年間待ち望んだ最高の後日談ー「つながる未来」

  DE版で新たに収録された後日談「つながる未来」も当然クリアしたので感想を述べていく。グラフィックなどは基本的にDE版本編と同じなので割愛する。ストーリーもネタバレを防ごうとなるとほぼほぼ話せることがなくなってしまうが・・・。遊んでいて面白かった点を挙げていこう。

ストーリーとキャラクター

 メインのキャラクターで主に登場するのはシュルクとメリアのみだ。他に、まるでラインのようなアーツをもつノポン族のネネ、まるでカルナのようなアーツをもつノポン族のキノがパーティメンバーとして登場する。正直に言えば寂しかったが、今回のストーリーはメリアが主役のため、他のメンバーはいらなかったかもしれない。なお、本編のサイドクエストのキャラクターは普通に(さらっと)登場する。そのため、サイドクエスト(特に皇都アカモート関連)のキャラクターを覚えておくといいだろう。
 今作のストーリーはメリアが主役。本編終了から1年後、新たに収録されたフィールド「巨神肩」を舞台にメリアの「王としての成長」が描かれる。本編では明らかに負けヒロインだったメリアだったが、今作では「ヒロイン」というよりも「主役」である。本編はシュルクとフィオルンの話がメインになっていたので、メリアをここで主役に据えるのは斬新で、とても楽しむことができた。感想はあまり述べることができないが、メリアが好きなひとには間違いなく、フィオルンが好きなひとでもきっと、胸が熱くなるだろうと言える。

バトルシステム

 今作では「未来視」と「チェインアタック」が削除され、代わりに「ノポンジャーシステム」が追加された。
 未来視は単純に削除されている(本編のエンディングを考えれば当然だが)。なおモナドアーツはほぼ全て使用できる。本編ではサイドクエストをクリアする必要があった「鎧(アーマー)」や「喰(イーター)」も使用できる。未来視がなくなったのは残念だが、メリアを主に動かそうとするきっかけにもなったと思う。
 「チェインアタック」の代わりに登場したのが「ノポンジャーシステム」だ。フィールドに点在するノポンジャーを集めていくと、一人ずつパーティについてくるようになり、戦闘での支援や、絆ゲージを3つためて発動する特殊攻撃に参加してくれる。個人的には「チェインアタック」はダメージのブレ幅が大きく(つながらないなどで)活用しにくかったが、「ノポンジャーシステム」の特殊攻撃はダメージが安定しており使いやすかった。わりと絆ゲージもどんどん貯まるのでどんどん活用していこう。

新規フィールド「巨神肩」

 「つながる未来」では主に完全に新しいフィールドである「巨神肩」を冒険することになる。この巨神肩の広さは巨神脚ほどの広さに様々な建築物や立体交差した大地など、密度が高く様々な要素がぎゅっと詰まっている感覚をうける。
 ゼノブレイドシリーズを追いかけているファンなら既知の内容で恐縮だが、巨神肩は本編の没マップとして知られている。没マップであるがオリジナル版にもデータとしては含まれており、エミュレータなどを使用することによって実際に散策する程度はできたようだ。また、インタビュー記事でも巨神肩は「一番最初に作ってみたマップ」であることが示唆されている。そのため、様々な要素が1つに詰まったマップになっているのだろうと推測できる(念の為断っておくが、オリジナル版に含まれている巨神肩と、今作の巨神肩は大きく異なる)。
 まあ何が言いたいかというと、めちゃくちゃ楽しい。巨神脚を思わせるような広々とした大地を駆けることもできれば、テフラ洞窟の最深部のような遺跡を探検し、エルト海のような浮島を渡ることもできる。本編が気に入ったならば必ず楽しく探検できるはずだ。

DE版の感想、そして誘い

 本編と「つながる未来」の感想をまとめていく。
 以前「幻影異聞録♯FE Encore」の感想を書いたときにも述べたことであるが、「名作とは、そのゲームをクリアしたくないと思わせるようなゲームである」が私の持論である。実は、その持論を持つに至らしめたゲームこそがこの「ゼノブレイド」、そのオリジナル版であった。どこまでも駆け抜けていけるフィールド、物語を盛り上げてくれる音楽、シームレスなバトルシステム、魅力的なキャラクターたち・・・挙げていったらキリがないが、その一つ一つの要素が合わさって織りなす「ゼノブレイド」の世界の完成度たるや、シリーズのファンとなるに十分どころか、たくさんのゲームを遊んできたなかでも「特別なゲーム」として、片手で数えられるうちの1つになっている(ちなみに全部で3つしかなく、コンシューマーゲームではこの「ゼノブレイド」ただ1つである)。
 「いつか続編を作って欲しい」「いつかHDリマスターを出してほしい」、新しいハードが出るたびにそう思っていた。エミュレータで巨神肩に行った動画を見ては「巨神肩に行ってみたい」と思い続けた。そして10年が経った。そして現れたDE版はまさにその名にふさわしい「決定版」として、ほとんどの不満点を改善した非常に完成度の高いタイトルとして私の目の前に現れた。しかも、まだ私が知らない物語「つながる未来」をひっさげて、である。そして、「つながる未来」の出来も素晴らしかった。

 原作の素晴らしさを解説しようと思えば、この記事の2倍以上の長さをさらに要するだろう。ネタバレありでよければさらに長くなる。本当にたくさん語りたいことがあって、収まりきらないのである。


 ただ一言で表すならば、「遊んでほしい。」この一言に尽きる。




どこまでも真っ直ぐで明るいキャラクターたちと、巨神と機神が成す大地を駆け抜けよう。




モンスターや敵役と時には相対し、時には見つからないようにすり抜けよう。




名曲揃いのサウンドを聞きながら、美しいフィールドを散策し秘境を見つけよう。




そして、神の剣<モナド>と共に、未来を変えよう。




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